以前に筋肉と血流について話しましたが、今回は椎間板と血流についてです。 筋肉が血液から酸素や栄養を貰っているように、椎間板も血液から酸素や栄養を血液から貰っています。 椎間板の主成分は水であり、無血管組織のため椎間板自体に血管(血流)は通っていません。そのため、椎間板はイラストのように骨にある毛細血管から終板(薄い軟骨組織)という組織を介して酸素や栄養を貰っています。これには圧力が関係しており、水分の出し入れや老廃物の排出も行っています。 椎間板は普段の姿勢でも負荷がかかっており、座位では立位の1.4倍負荷がかかっています。かつ加齢に伴う退行性変化をきたしやすく、その変化は10代後半から始まると言われています。無血管組織でありながら、常に大きな負荷にさらされているため、椎間板の劣化を防ぐには栄養が行き届くようにする必要があります。 上記で説明したように椎間板には血管は通っていません。太い血管→毛細血管→終板→椎間板という流れを通して栄養を貰っています。 もし血流がドロドロの状態だと体ではどのような変化が起きているでしょうか? 血液がドロドロになれば、酸素/栄養の運搬時間が正常時よりかかります。神経や血管、筋肉は傷ついた際に修復作業が行われますが、血液の質や流れが悪いと、組織を修復する為に必要な栄養が適切なタイミングで届かないため、より回復に時間がかかるようになります。椎間板も例外ではありません。 そのため、血液の状態を良好な状態で保つことは重要になってきます。 他にも椎間板が劣化する原因には自律神経の乱れやタバコなどがあります。 自律神経が乱れると血管が収縮されて血流が滞り、椎間板を老化させるだけでなく痛みの増幅や痺れの原因につながります。 タバコに含まれるニコチンにより、椎間板の周囲の毛細血管を収縮させてしまうので、栄養が十分に届かなくなり、椎間板にダメージを与えてクッション性が弱くなる など椎間板へ影響を与えることになります。 当院では椎間板治療を行っていますが、椎間板が劣化する理由には普段の姿勢だけでなく食事や血流の流れなど日常生活も深く関わっています。当院ではそのような生活背景も含めた治療を行っております。 腰の痛みがあり、お困りの方は当院に一度お越しください。 ILC国際腰痛クリニック東京 管理栄養士 出口 武志
治療症例紹介・コラム