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筋・筋膜性腰痛

Myofascial Low Back Pain 筋・筋膜性腰痛

筋・筋膜性腰痛とは、腰に負担のかかる激しい動作に多く起こり、主にスポーツや運動が要因となります。主な症状は腰の痛み、足・お尻の痛みで、腰の動作・ストレッチが難しくなり、咳やくしゃみで痛むことがあります。

筋・筋膜性腰痛の状態

筋・筋膜性腰痛の原因とは?

人間の体には「筋肉」とそれを支える「筋膜」というものがあります。筋膜はなじみのない言葉だと思いますので説明しますと、働きとしては筋肉のみを包むのではなく、骨・内臓器官・血管・神経など他にも数多くのものを包み込み、それぞれの場所に適正に位置して身体全体を支えています。筋膜は5層構造になっており、この層1つ1つは滑り合うようにできています。
主な働きとしては

  1. 筋肉の保護
  2. 筋肉が効率よく力を出すための手助け
  3. 血管や神経、リンパ管を支えると同時に通過させる機能

の3つを持っています。
筋・筋膜性腰痛とは腰や背中を支える筋肉や筋膜が炎症を起こし痛みが発生する病気のことをいいます。

筋・筋膜性腰痛は、腰の筋肉や筋膜に対して急激にもしくは慢性的に負担がかかることで生じます。レントゲン上では異常がなく、足への痛みや痺れなども起こらないのが大きな特徴です。不良姿勢などにより慢性的に筋肉や筋膜への持続的なストレスが生じた場合や、重いものを持ち上げたりスポーツなどで腰の筋肉に急なストレスがかかった場合などに発症します。

筋・筋膜性腰痛の原因とは?

筋・筋膜性腰痛の痛みは、下図のメカニズムによって生じた炎症が原因となることが多く、
「デスクワークや車の運転などの長時間の同一姿勢」
「前屈みの姿勢を繰り返し行う動作」

などの日常生活により発生しやすい症状です。

筋肉を使い過ぎると筋肉が疲労に耐えられなくなり、緊張(硬くなります)します。
硬くなった筋・筋膜は血管を圧迫し、血流の悪化を招きます。
血管の道幅や流れが悪くなると疲労物質が蓄積します。
筋・筋膜の硬さやすべりが悪いまま身体を動かすことにより溜まった疲労物質が痛みへと変わってしまいます。

※筋膜は筋肉と比較して、痛みに対する神経が豊富に存在しているので、痛みが発生しやすい部位と考えられています。また、筋・筋膜性腰痛は椎間板変性症や腰椎椎間板ヘルニアなどに合併して二次的に発生している場合もあります。

デスクワーク、荷物を持つ動作
炎症が発生するメカニズム

筋・筋膜性腰痛の主な症状

ほとんどの筋・筋膜性腰痛症はレントゲンやCT上での異常所見は見当たりませんが、急性発症の場合は、MRI上で筋損傷を表す所見を認める場合があります。
圧痛や動かした時の痛みが腰の筋肉に沿って出るケースがほとんどです。腰椎椎間板ヘルニアや狭窄症のように決まった動作で痛い場合もありますが、痛み自体の範囲や動作による痛みは曖昧なことが多いです。
下記のようなで動作で痛みが発生することが多いです。

  1. 重いものを持つ
  2. 長時間の座位、立位後に姿勢を変える
  3. 中腰姿勢での作業
  4. ゴルフなど身体を捻る動作が多いスポーツ

生活習慣が大きく関わっており保存療法でも治すことが可能ですが、原因となった悪い姿勢・動作を修正しなければクセになりやすく、同じ症状がさらに痛くなって出てくる場合もあります。
症状の完治と再発の繰り返しにより、それを支えている椎間板・椎体(背骨)・靭帯など負担がかかっています。この負担は上に書いているような生活習慣によって発生し、その時の負担が大きければ大きいほど、身体に与える影響も大きなものとなります
何度も繰り返し発症してしまうと、下記のような病気になってしまいます。

  1. 椎間板がつぶされる  飛び出る/傷がつく  椎間板変性/腰椎椎間板ヘルニア発症
  2. 椎間板や靭帯の消耗  椎体や関節などの周囲の組織へ大きな負担  椎間関節障害発症 

このような症状や動作に思い当たる方は、後回しにせずに、ぜひ一度検査してみることをおススメします。

筋・筋膜性腰痛の治療に対する当院の考え方について

筋・筋膜性腰痛の場合、筋肉や筋膜にのみ原因があると推定される場合には保存療法で様子を見ます。保存療法とは、薬物療法・リハビリ治療・神経ブロックなどです。保存療法でも良くならず、痛みが長期化している場合には、レントゲンやMRI撮影によって他の原因がないか診断を行います。画像診断の結果、椎間板の変形・背骨のずれや変形・椎間関節の炎症などが発見された場合は別の治療が必要となります。
外科的手術の場合、椎間板ヘルニアをとる椎間板摘出術や、脊椎固定術といって筋肉や靭帯を切除し不安定な骨を固定させる方法や、内視鏡を用いて一部の腰椎を削り肥大化した靭帯を削ることで圧迫を塞ぐ方法などがあります。しかし、手術後に炎症が治まらず改善しない、痛みが再発することもあります。この場合、椎間板や腰椎だけでなく、体質・筋肉・靭帯といった別の要因も痛みの原因として関わっていることがあるので根本的な治療とはいえません。

筋・筋膜性腰痛の場合、痛みの根本原因に椎間板の変形が隠れている場合があります。椎間板の変形により、背骨が不安定になり、それを支えるために筋肉や筋膜が過剰に疲労し痛みが発生するからです。
そのため当院では椎間板の変形を抑制することができれば痛みや炎症が予防できると考えています。
もし椎間板が変形している場合には、当院の治療法であるセルゲル法により椎間板の破れてしまった線維輪を修復し、中の髄核の水分量を満たすことで椎間板機能を回復させることができます。
日帰りでの治療が可能で、腰に局所麻酔をし、針を椎間板に刺し薬液を注入します。
治療時間は25分程度で1時間程安静にしたあと帰宅することができます。

従来の手術法

従来の手術法の図解

顕微鏡や内視鏡を活用し特殊な手術器具を使用してヘルニアだけを取り除く。椎間板の線維輪の損傷は修復されない

セルゲル法

セルゲル法の図解1

椎間板にセルゲル治療を行う

セルゲル法の図解2

椎間板が修復され、再発を防ぐ

当院の治療法について

当院の治療法は、セルゲル法・フローレンス法・Qフローレンス法・ハイブリッドレーザー法・PODD法・PLDD法の6つの治療法を採用しています。
5つの治療法に異なる特徴やメリットがありますが、唯一「椎間板の修復」が可能な「セルゲル法」。この治療法についてまずはご案内したいと思います。

椎間板修復インプラント治療術 セルゲル法

椎間板のボリュームが減少することがなく、治療後にインプラントとして椎間板に残り、クッションとして機能するため椎間板を保存します。また椎間板を修復し髄核の漏れが塞がれることによって椎間板自体が自身の再生能力によって元の正常な機能を回復することが期待される治療法です。欧州を中心に世界54ヶ国以上で導入されている先進的な腰痛治療法となります。

治療時間
1箇所10分~

治療後約90分は安静が必要となり、術後診察・お会計後にご帰宅頂けます。
軽動作は翌日から可能ですが、スポーツや重労働は1ヶ月程度見合わせる必要があります。

セルゲル法は欧州を中心に
世界54ヵ国以上で導入され、
     45,000件以上の治療実績があります。
(2008年〜2024年4月)
当院は世界の中でも
治療/問い合わせ数ともに
数多く
の実績があります。

セルゲル証明書
医療機関が「セルゲル法」を行うにはこのような認定証が必要になります。
スタッフ
ILC国際腰痛クリニックでは「セルゲル法」の専門の医師と連携して日々治療技術の研磨を行っています。

このようなお悩みの方が対象

  • 長い間、腰痛で悩んでいるが痛みやしびれがひどくなってきた
  • 腰痛の手術(MED法、固定術、形成術など)を勧められている
  • 腰痛の手術で入院したくない、手術が怖い
  • 腰痛の手術をしたが改善しない(再発した)
  • なかなか時間が取れないため、日帰りで行える治療を望んでいる
  • 身体への負担が少ない治療を望んでいる

セルゲル法の主な特徴

身体への負担とリスクが
少ない日帰り治療
治療時間は1箇所10分程度で、治療後約90分は安静が必要となります。安静後は術後診察・お会計後にご帰宅できます。
老化した椎間板の
クッション機能を改善
椎間板にインプラントとして残るので椎間板のクッション機能としても作用します。
レーザー治療やオゾン治療
外科的手術に代わる新治療
レーザーや外科的手術を行ったが、効果が無かった場合でも治療可能です。

※ご高齢の方(80歳以上の方)も治療が可能です

治療方法 施術時間:1箇所10分〜

局所麻酔下で、X線透視装置を使用しながら、0.8㎜の針を椎間板に留置し、椎間板にインプラントを注入します。特に脱出したヘルニアにも、ジェルが浸透する程効果が高くなります。身体に負担が少ない局所麻酔にて、細い針のみを使用し治療を行うため傷跡も目立たず、約90分ほど安静にして頂くだけで治療後すぐにご帰宅頂けます。

  1. 治療前

    変性した椎間板組織の一部が飛び出し、髄核が漏れ出すことで痛みを伴う炎症が発生。 神経のそばで炎症が起きることでしびれが発生。

  2. 治療

    局所麻酔下で椎間板内に細い針を刺し、インプラント化するジェルを注入。

  3. 治療後

    損傷していた亀裂部分にジェルが入り込みインプラント化することで椎間板が修復。飛び出した椎間板も改善される。

治療による懸念事項

治療後1~2週間は症状が一時的に悪化する可能性があります。理由として、インプラントによる減圧効果により、周囲の組織をけん引する為と考えられています。その他、椎間板がすり潰れてほとんどなくなってしまっている様な場合は治療ができない可能性があります。神経損傷は自験例でも論文でも報告はありません。ただし局所麻酔薬によるアレルギー反応出現の可能性が極めてわずかですが存在します。

セルゲル法の治療費用

治療箇所 1箇所 2箇所 3箇所 4箇所 5箇所
治療費用 1,200,000円 (税込1,320,000円) 1,300,000円 (税込1,430,000円) 1,400,000円 (税込1,540,000円) 1,500,000円 (税込1,650,000円) 1,600,000円 (税込1,760,000円)
→頸椎(首)のセルゲル法の治療費用はこちら

※当院で治療を行う場合、診察・診断費用、MRI等の検査費用は全て上記の費用に含まれます。
※本治療方法は健康保険が適用されないため、全額自費診療となります。
※治療(日帰り椎間板治療)のみの場合はクレジットカード(VISA,MasterCard,JCB,アメリカン・エキスプレス,ダイナース,ディスカバー)によるお支払いが可能です。
※リハビリ(腰痛特化型リハビリ)もご希望される場合は銀行振込によるお支払いが可能です。
※医療費の確定申告にて税金の還付を受ける事が出来ます。

1. セルゲル法について

この治療で使用されるDiscogelは医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認医療機器ですが、「医師等の個人輸入」により適法な輸入許可を得ています。日本では、未承認医療機器を、医師の責任において使用することができます。

2. Discogelについて

  1. Discogelの入手経路について当院で使用しているDiscogelはフランスのGelscom社で製造されたものを当院で個人輸入しております。
    個人輸入された医薬品等の使用によるリスクに関する情報は下記URLをご確認ください。
    https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/kojinyunyu/index.html
  2. Discogelの国内の承認医薬品等の有無:国内においては承認されている医療機器はありません。
  3. Discogelの諸外国における安全性等に係る情報
    CEマーキングを取得しています(認証年月日:2007年10月5日)。CEマーキングは、製品がすべての関連する欧州医療機器規則(MDR)の安全性及び性能に関する一般要求事項(GSPR)を満たしていることを医療機器製造業者が主張するものであり、欧州連合内において機器を上市するために必要な法的要求事項です。
    欧州医療機器規則(MDR: Medical Device Regulation)に準拠しています。欧州医療機器規則 Regulation (EU) 2017/745 は EU における医療機器に対する要求を定めるものです。
  4. Discogelの副作用等について
    治療で使用する局所麻酔のお薬が注射針に沿って拡散し、一時的なしびれなどを引き起こす可能性があります。治療後1週間前後で一時的に痛みが発生する可能性があります。理論的には、治療時にDiscoGelが神経根に接触すると一過性の火傷のような感じをもたらす可能性があります。神経痛を伴う一時的な放射状の刺激が治療直後に現れる可能性があります。可能性は非常に低いですが、治療後に椎間板の容積が大きく減少した場合には腰痛が悪化する可能性があります。
    その他、咽頭痛、一時的な排尿障害、アレルギー反応、椎間板炎が発生する可能性があります。
  5. Discogelが使用できない対象者(禁忌について)
    構成成分に対するアレルギーがあることが知られている方、重度のうつ病、その他痛みの解釈が困難な状態にある方には使用できません。
    また、妊娠中の方には適応していません。

セルゲル法に関するQ&A

Q. セルゲル法と外科的手術との再発率の違いについて

1960年代より始まった外科的手術は、変形した骨やヘルニアなどの組織を切除し、時に固定する事を目的としていますが、スクリューによる新たな骨の損傷や根本的な治療(椎間板線維輪の修復)を行っていないため、新たな腰痛の出現と再発率が問題でした。
その為1980年代に根本的な治療を行う必要性が高まり、当院でも行っている椎間板治療が始まりました。そして、現在では様々な治療法が開発されており、特に当院で採用している治療法は椎間板の修復効果を認めており、症状の改善だけでなく、再発率が極めて低くなっています。

Q. 治療箇所はどのように決定するのですか?

MRIとレントゲンの画像を見ながら30分ほどじっくりと時間をかけて医師が問診を行い、患者様に発生している状態の原因を突き止め治療箇所を決定し、対応する治療方法について患者様に説明を致します。MRIの画像では腰痛の要因として主に関連している[椎間板・神経・靭帯・関節部分]について[形状変化・神経への圧迫の状態・損傷の有無・炎症の有無]などを確認することができます。レントゲンの画像では主に骨の状態を確認することができます。

Q. 治療後に一時的に腰痛が悪化する場合があるとのことですが、どの程度続きますか?

個人差がありますが、一時的に増した痛みについては概ね2週間~1ヶ月程度で徐々に軽減・消失することが多いです。

Q. 治療後はどのレベルの運動まで行うことができますか?

一般の方の趣味の運動やスポーツであれば問題なく可能です。プロのスポーツ選手に関しては新たな椎間板の損傷が生じる可能性が高いため、医師と相談しながら検討してゆきます。

Q. 治療後に気をつけることについて教えて下さい

術後数日間は安静にし、長時間の座位、重い物を持ち上げる、体をひねる・曲げる・ 前屈みになる、激しい運動は避けるようにしてください。術後1週間後には、日常的な作業ができるようになります。2週間目には軽い運動が可能になります。ウェイトトレーニングは3ヵ月後から可能となります。

Q. 保険は適用されますか?

いいえ、保険適応ではありません。生命保険に加入されている方は対象になる可能性があります。スタッフまでお気軽にご相談ください。

Q. 治療後はどのくらいの時間・期間で歩くことができますか?

日帰りでの治療のため術後1時間程で歩いてご帰宅いただけます。

Q. 治療までの通院は何回必要ですか?

当院の治療の場合、診断後その日の内に治療を受ける事が可能です。診断のみをご希望され、後日治療だけお越しいただくこともあります。

Q. 治療後、飛行機には乗れますか?

術後何も問題がなければ、飛行機にお乗りいただくことができます。万が一、術後に痛みがある場合には医師の判断によりご搭乗が難しい場合もあります。

Q. 筋・筋膜性腰痛になったらまず何に気を付ければよいのでしょうか?

筋・筋膜性腰痛と診断されたら、まずはそれ以上症状が進まないように予防することが大切です。特に腰に負担をかける動作や作業が多いのであれば頻度を減らす、また医師のアドバイスをよく聞いて次に何をすれば良いのか判断を仰ぎましょう。

Q. 筋・筋膜性腰痛が手術なしで完治することはあるのでしょうか?

一般的には筋肉に大きな負担をかけない、疲労させない事として日常生活においても気を付けることで痛みが回復することもあります。それでも痛みがおさまらない場合には身体への負担が少ない保存療法(運動療法・温熱療法・薬物療法・装具療法)で治療致します。
ただし保存療法で治らず痛みが長期化している場合には、椎間板や骨など別の部位に要因がある可能性があります。その場合は手術なしで完治することはないため、椎間板を修復するセルゲル法や炎症を抑えるPODD法による治療が必要となります。

Q. 筋・筋膜性腰痛になったら仕事は続けられますか?

症状の重さにもよりますが続けることは可能です。
ただし、デスクワークが多い・重労働をしているといった仕事である場合、腰への負担が大きいのでなるべくそういった作業は控える必要があります。また、仕事環境を変えることが難しい場合は体質の改善・姿勢・筋力の改善を検討してみてください。それらの方法で改善されれば継続することを推奨します。改善がない場合は医療機関へ相談・診断を受けることをお勧めします。

Q. リハビリを行えば早く治るのでしょうか?

画像所見で問題なく、筋肉や筋膜等の問題であれば2週間程度で炎症・症状が緩和される方がほとんどです。慢性の場合も2週間程度の集中したリハビリを行えば、改善傾向に向かう方が多くいらっしゃいます。日頃の生活習慣や動きの癖により再発される方が多いため、姿勢・動きの修正が予後良好のために必須となります。

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手術だけでは治らない腰痛の改善に、
他職種の専門家が知見を集結
OJウェルネスセンター

クリニックでは医師・看護師の治療が主体ですが、
こちらのプログラムでは治療後の生活の質を高めるために
必要なリハビリテーションを行える多職種の専門家が、
それぞれの専門性を発揮してきめ細かいサポートを行っています。
生活習慣や体の使い方、食事、血流の改善に取り組む
「アフターケア」を行うことで、
腰痛の治療効果100%を目指すことができると考えています。

人生100年時代、皆さんにお伝えしたいことは
「諦めないで」ほしいということ。
もう歳だから・・・と諦めず、どこも痛まない、しびれない、
心も体も穏やかな人生を享受できるように、
私たちが全力でサポートいたします。

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