長年腰痛に悩み様々な治療を実施したが良くならなかった患者様のケース
患者様
60代 女性
患者様の症状について
- 30代の頃にぎっくり腰を発症。
- 2019年腰が曲がったまま伸ばせなくなる。両下肢に痛みがときどき起こるようになる。
- 2022年症状が悪くなることがときどき起こる。
- 10段階で痛みを表すと(1が最小・10が最大)、腰が5、下肢が10、おしりが9、しびれが3。
- 痛みが少ないときは500m以上の歩行が可能だが、痛みが強いと歩行困難。
- 立ち上がり・洗顔動作は容易だが、寝返り動作が非常に困難。また中腰姿勢・長時間の座位・重量物の挙上にやや困難を感じている。
画像及び所見について
- L3/4、5/sは椎間板ヘルニアが認められます。
- L4/5は椎間板変性が認められます。
・L3/4-右椎間板ヘルニアが認められ右下肢痛の原因の可能性がある為、治療を提案。
・L4/5-椎間板変性・左椎間板にひび割れ所見が認められ為、保存的意義で治療を提案。
・L5/s-正中椎間板ヘルニアが認められ、下肢痛の原因の可能性がある為、治療を提案。
治療について
L3/4、4/5、5/sにセルゲル法を施行
椎間板にDisco Gel注入後の画像になります。
注入の際に痛みを感じたため休憩を挟みながら徐々に注入していきました。
損傷具合によって痛みが出る可能性があります。
治療は30分程度で終了致しました。
回復室で休憩後、歩いて帰院されました。
最近、筋トレにハマっており、知り合いのトレーナーの方とトレーニングを実施致しました。
その際に言われたことがトレーニング中の姿勢でした。
腰痛対策でも座る姿勢を気を付けなければなりません。
どんなことにも姿勢を正しくすることは人間にとって重要なことだなと考えさせられた1日でした。
当院の治療法について
今回ご案内したセルゲル法の補足情報です。
セルゲル法の費用:1,320,000円/1箇所(税込み)~1,760,000円/5箇所(税込み)
※この患者様のケースの費用:セルゲル3箇所=1,540,000円(税込み)
セルゲル法のリスク・副作用:治療後に一過性の痛みが発生する可能性があります。神経損傷は治療の特性上、可能性がゼロではないですが、自験例でも論文でも損傷に関する報告はありません。局所麻酔薬によるアレルギー反応出現の可能性が極めてわずかですが存在します。治療後1~2週間は症状が一時的に悪化する可能性があります。理由として、インプラントによる減圧効果により、周囲の組織をけん引する為と考えられています。その他、椎間板がすり潰れてほとんどなくなってしまっている様な場合は治療ができない可能性があります。受診時に医師と相談しながら状態に適した治療方法の選択をご相談して頂きます。
更に詳しい情報については下記リンク先のページをご参照ください。
この記事の執筆者:院長 簑輪忠明