治療症例紹介・コラム

Colum 腰部椎間板ヘルニアの再発・再手術について。正しい理解と適切な治療を受けるためには。

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椎間板ヘルニアとは?最新研究で判明したこと

腰部椎間板ヘルニアは誰もが知っている病気です。

椎間板は髄核と線維輪の2つの組織により形成されています。線維輪に亀裂が生じ、中の髄核が外に飛び出した状態は椎間板ヘルニアとなります。

最近の研究では、飛び出した髄核が炎症を起こし、周辺の神経に炎症が飛び火して痛みが発生することがわかっています。

数か月以上痛みが持続している場合は、常に新しい髄核が漏れ続けていることを意味しています。逆に、痛みが消えているのは、髄核の漏れが止まった状態を意味します。

これは椎間板ヘルニアという病気を正しく理解するための非常に大切なことです。

では、一度発生した椎間板ヘルニアを手術で摘出した場合はどうなりますか?

外科的手術では漏れ出た髄核(ヘルニア自体)を摘出して、物理的な神経圧迫を取り除きます。しかし、線維輪の亀裂は開いたままとなり、髄核が漏れ続けて、再度椎間板ヘルニアとなります。

術前術後のイラスト

実際のMRI画像

手術後、椎間板ヘルニアの再発リスクが約64%とされています。※1

外科的手術では線維輪の亀裂を塞ぐことができないため、高い再発率となっています。

※1 参照元:Lu Hao, Shengwen Li, Junhui Liu, Zhi Shan, Shunwu Fan and Fengdong Zhao. Recurrent disc herniation following percutaneous endoscopic lumbar discectomy preferentially occurs when Modic changes are present. Journal of Orthopaedic Surgery and Research, volume 15, 176 (2020)

髄核が漏れ続け、椎間板が変性し続けることで、腰椎不安定症などになる可能性が高く、再手術はヘルニア摘出術で済まなく、固定術を行わざるを得ない場合もあります。

椎間板ヘルニアで一度手術をされても、痛みが持続したり、新たな症状が発生したりする場合は、椎間板ヘルニアが再発したことが疑われます。

当院は、線維輪の亀裂を補綴することで、髄核が漏れ出ることを塞ぐ治療、セルゲル法を行っております。根本的な治療ができますので、症状緩和だけでなく、椎間板ヘルニアの再発も防げます。

一度手術をしたのにまた痛みが出てきている・・・という方は、

是非一度当院で診察を受けることをご検討ください。