椎間板ヘルニアのリハビリ方法:自宅でできる簡単エクササイズ
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椎間板ヘルニアは、最も多い脊椎疾患の一つです。
腰椎の椎間板ヘルニアが発症すると、痛みやしびれなどの症状が出現して、日常生活に影響を及ぼします。
今回は自宅でできるリハビリ方法をご紹介します。
椎間板ヘルニアとは
背骨は頸からお尻まで、骨が積み木の様に積み重なってできています。背骨と背骨の間には、クッションの役割をしている椎間板があります。
椎間板ヘルニアとは、椎間板の中にある髄核が、何らかの原因で飛び出し、神経を圧迫してしまうものです。
神経が圧迫されると、腰、臀部、脚の痛みやしびれ、歩きにくさといった症状が出現します。
椎間板ヘルニアが疑われたら、まずは医師に相談しましょう。
椎間板ヘルニアのリハビリ方法
椎間板ヘルニアと言えば、手術でヘルニアを摘出するような治療が思い浮かぶ方も少なくありませんが、症状や検査の結果により、手術にならない場合もあります。
1日のうちに、症状が増悪したり緩解したりする場合や、日に日に痛みが軽減する場合は、手術をせずに様子を見ることが多いです。数か月すると症状がなくなることもありますが、症状の悪化を防止し、再発しないようにするためには、ストレッチなどの日常的な運動が有効です。
ストレッチを行うことで、
①腰回りや足の筋肉を柔軟にすることが可能になる
②腰椎を生理的な前傾姿勢に保つ(腰を反らしすぎない)
ことができ、腰椎椎間板ヘルニアの悪化防止・再発防止が期待できます。
腰をひねるストレッチ
- 仰向けになり、膝を曲げた姿勢を取る
- 脚を右、左側に倒す(腰全体を回す)
※息を吐きながら、時間をかけてゆっくり行う
1分程度運動を繰り返しましょう。
足の裏にタオルを通して引っ張るストレッチ
- 仰向けになり、膝を曲げた姿勢を取る
- 両手でタオルの端を持ち、片方の足の裏に通す
- 仰向けのまま、タオルを通した足を、床から60度ほどの角度に伸ばす
- 息を吐きながら、10秒間、姿勢を保持する
- 反対側も同様に行う
ふくらはぎの裏、太ももの裏がほどよく伸びを感じる程度にするために、長さの違うタオルで比べるなどして、調整しましょう。
太もも裏のストレッチ
このストレッチを行うことで、太もも裏の筋肉を伸ばし、腰椎に負担がかかりすぎることを防ぎます。
- 立った状態からしゃがんで、両手で両足首を握る
- 胸と太ももの前をつけた状態のまま、両ひざを伸ばす
- 息を吐きながら、10秒間、姿勢を保持する
胸と太ももは離れないよう意識してください。ひざを伸ばしきるのが難しい場合は曲げた状態でもかまいません。
リハビリ中の注意点
全てのストレッチにおいて、痛みを感じるまで行わないようにしてください。
まずは1~2回から始めて、徐々に回数を増やしていきましょう。リハビリを続けていくことで、楽に行えるようになります。無理のない範囲で、長期的に行っていきましょう。
ストレッチを行ってはいけない場合
いつもより足の痛みやしびれを感じる、歩きにくさなど違う症状が出てきた、ストレッチ後に症状が悪化した場合などは、ストレッチを行わないようにしてください。
そして、医師に相談するようにしましょう。
当院の治療
リハビリでは痛みの症状緩和を図ることができますが、既に椎間板ヘルニアと診断されている場合は原因である椎間板の損傷を治療する必要です。
当院は、損傷した椎間板を修復する治療、セルゲル法を行っております。
当院のセルゲル法では、椎間板のひび割れ部分を埋める薬剤を注射し、それがゲル状になってひび割れを補綴するため、根本的な治療を行うことができます。椎間板のボリュームが減少することがなく、治療後に薬剤がゲル状のインプラントとして椎間板に残りますので、椎間板が温存されることが特徴です。
椎間板ヘルニアと診断された方は、是非一度当院での診察を受けることをご検討ください。