日々のデスクワークがあると、腰痛など椎間板ヘルニアの症状が出やすくなります。
今回は、椎間板ヘルニアにならないためのデスクワーク時の注意事項に関してご説明します。
デスクワーク・在宅勤務で腰痛になってしまう原因
主な原因としては、快適な環境が整っていないこと、正しい座り方をしていないこと、長時間座ることによる筋肉疲労が挙げられます。
快適な環境が整っていない
デスクワークにはまず、長時間座っていられる椅子や机などが必要ですね。
オフィスにも快適な環境が整っていない場合がありますが、最近広く流布するようになった在宅勤務の方がそのようなケースが多いです。ダイニングテーブルやこたつなどで仕事を続けると、姿勢が悪くなってしまい、腰痛をはじめとした症状が出現しやすくなります。
正しい座り方をしていない
猫背、足くみ、ずっこけ座り、前のめり過ぎる姿勢、横座りなど、不適切な姿勢で長時間で仕事を続けると、腰だけでなく、首などにも大きな負担がかかってしまいます。それが腰痛や肩こりなどの原因になってしまいます。
長時間座ることによる筋肉疲労
座り姿勢は、立ち姿勢よりも腰への負担が大きいとされています。*1
長時間同じ姿勢で座ったままの状態が続くと、腰周辺の筋肉が疲労して腰痛になってしまいます。
*1 参考:Nachemson, A. L. The Lumbar Spine: An Orthopaedic Challenge. Spine, 1(1), 1976.
デスクワーク・在宅勤務で気を付けること
長時間のデスクワークの際は、腰への負担を減らし、快適に過ごすことが大事です。
正しい座り方を意識
腰痛の原因の一つは座り方にありますので、椎間板ヘルニアなどの痛みにならないために、正しい座り方を意識するのが重要です。
身長や体重などで適切な姿勢は異なりますが、ここでは基本的な座り方をご紹介します。
・椅子の高さは深く腰掛けた状態で、両足の裏が床につく高さにする
・膝と股関節が90度に曲がった状態で椅子に座る
・パソコンのモニターの位置は視線のやや下あたりの位置を目安にする
・ノートパソコンを使用する場合は、スタンドなどで画面やキーボードに角度を付ける
デスクワークに適した椅子を選ぶ
一日中デスクワーク作業があると、自分に適した椅子を選ぶことも重要です。
まずは自分に適したサイズの椅子・チェアを選びましょう。座面の高さは深く腰掛けた状態で膝と股関節が90度の角度になり、足裏がしっかりと床に着く高さが最適です。腰痛対策としては、椅子の高さに合わせて机の高さを選ぶのもポイントです。
背もたれの高さも重要です。首元の疲れもあるのであれば、ヘッドレストが付いているハイバックタイプの椅子がおすすめです。
肘掛けがあると、適度に体を休めることができますので、アームレストの椅子を選んだ方が良いでしょう。ただし、肘掛けが適正な高さでなければ逆に腕や肩に負担がかかってしまいます。自分に合うような高さに適しているか調整できるかは、椅子を選ぶ際にチェックすべきポイントの一つです。
椅子は硬めの素材のものが腰痛になりにくいですので、ポケットコイルやウレタンフォームなどの素材のものがおすすめです。また、腰をしっかりサポートしてくれるクッションを作ってみるのも良いです。
定期的に姿勢をリセットする
長時間のデスクワークをする際には、1~2時間に1回、立ち上がったり歩いたりして姿勢をリセットしましょう。
腰のストレッチを行うのもおすすめです。椅子に座ったまま簡単なストレッチもありますので、こまめに体を動かすことが大切です。
オフィスで仕事をされている場合は、他の方に迷惑をかけないようにしてください。
仕事後にお風呂にゆったり浸かる
仕事でこわばった体は湯船にゆったりと浸かりましょう。それで血行が促進されて体への負担が軽減されます。
さらにリラックス効果も得られるため、寝つきも良くなり睡眠の質の向上も見込めます。
入浴後、ストレッチと合わせることで、より良い改善の効果や腰痛予防が期待できます。
デスクワークで気を付けることが大事ですが、既に椎間板ヘルニアの症状が発生している場合は、症状改善だけでなく、原因である椎間板の損傷も治療する必要です。
当院は、損傷した椎間板を修復する治療、セルゲル法を行っております。
当院のセルゲル法では、椎間板のひび割れ部分を埋める薬剤を注射し、それがゲル状になってひび割れを補綴するため、根本的な治療を行うことができます。椎間板のボリュームが減少することがなく、治療後に薬剤がゲル状のインプラントとして椎間板に残りますので、椎間板が温存されることが特徴です。
腰痛でお悩みの方、椎間板ヘルニアと診断された方は、是非一度当院での診察を受けることをご検討ください。