身体を支えるために背中にある筋肉の一つである脊柱起立筋がお辞儀をしたときにどのような働きをしているのでしょうか。 立った状態で身体を前に倒すと、急激に身体が倒れないように脊柱起立筋がブレーキをかけるように働きをします。お辞儀をした状態では脊柱起立筋の活動は一旦少なくなります。体を起こすために脊柱起立筋が再度働くので、活動量が多くなります。腰痛患者の場合は、お辞儀をした状態でも筋肉の活動が持続していたと報告されています。筋肉を入れたり抜いたりするメリハリが上手につけられないのが腰痛患者の特徴です。痛みがあると持続的に筋肉に力が入り続けてしまうので、お辞儀した状態でも力が抜けないといった現象が起こってしまいます。 また、お辞儀した状態で筋肉の活動が少なくなっているのは、身体の荷重を椎間板や関節包・靭帯によって支えているからと考えられています。正常な動きをしていても椎間板には負荷が加わり続けます。変性が生じた椎間板の場合には、負荷への対応が正常に行うことが出来なくなっているので本来加わる量以上の負荷を関節や靭帯などに加えてしまい、やがて耐えきることが出来なくなり、損傷してしまいます。背骨に加わった負荷を椎間板によって分散させる機能が破綻している変性した椎間板を修復させることは非常に重要となります。 ILC国際腰痛クリニック東京
治療症例紹介・コラム