患者様
60代 女性
2023年1月治療 治療から約8か月経過
症状及び治療について
この患者様は赤い枠で示されている箇所(L4/5、5/sの椎間板)に椎間板変性による椎間孔狭窄が認められます。
治療前の経過について
2022年4月 両足先のしびれ症状が出る。近医の整形外科を受診し偏平足が原因と診断を受け、ストレッチなどで様子を見ることに。
2022年5月 セカンドオピニオンで別の整形外科受診し、椎間板の高さが狭いと診断を受け、リハビリを受けることになる。座るとしびれの症状が出始めたことにより薬の服用も始めるが症状は改善せず。
治療目的で当院受診の形となる。
歩行能力は問題無し。
治療について
治療は椎間板のL4/5、5/sの計2椎間に対して、セルゲル法を行いました。
治療後の経過について
各部分の痛みの数値を0~10にて患者様本人に評価してもらった表になります。
まったく痛みが無い場合を0、考えられる最大の痛みを10と評価しています。
腰 | 下肢 | しびれ | おしり | |
---|---|---|---|---|
治療前 | 1 | 1 | 7 | 1 |
治療から1週間後 | 1 | 0 | 3 | 1 |
治療から1か月後 | 5 | 0 | 2 | 1 |
治療から3か月後 | 5 | 0 | 2 | 1 |
治療から6か月後 | 1 | 0 | 2 | 0 |
以下はアフターフォローで連絡した際の患者様からの声になります。
1週間経過時、寝るときや横になると違和感を感じる。前かがみになると痛みが出た。
1か月経過時、座って5分程度経過すると腰が痛くなる。足先も冷たくなるが動くと良くなる。
3か月経過時、座ってる時の腰の痛みは少しは良くなった。横になると足先がしびれる。
6か月経過時、腰は良くなった。しびれは少しは良くなってきているが無くなってはいない。
今回の患者様は、1か月後に腰の症状が悪化し、6か月後にて症状が全体的に緩和しました。
頚椎も悪く、残存したしびれも頸椎からの可能性があります。患者様は当院にて治療をご希望でしたが、当院の現在での治療内容では適応外となりました。
腰の痛みは緩和している為、今後も様子を見ながら少しずつ改善していくことを祈っております。
※治療効果が出るまで3週間~3か月程度かかります。
※治療効果については個人差があります。同一の効果が得られない可能性があることをご承知おきください。
当院の治療法について
今回ご案内したセルゲル法の補足情報です。
セルゲル法の費用:1,320,000円/1箇所(税込み)~1,760,000円/5箇所(税込み)
セルゲル法のリスク・副作用:治療後に一過性の痛みが発生する可能性があります。神経損傷は治療の特性上、可能性がゼロではないですが、自験例でも論文でも損傷に関する報告はありません。局所麻酔薬によるアレルギー反応出現の可能性が極めてわずかですが存在します。治療後1~2週間は症状が一時的に悪化する可能性があります。理由として、インプラントによる減圧効果により、周囲の組織をけん引する為と考えられています。その他、椎間板がすり潰れてほとんどなくなってしまっている様な場合は治療ができない可能性があります。受診時に医師と相談しながら状態に適した治療方法の選択をご相談して頂きます。
更に詳しい情報については下記リンク先のページをご参照ください。
この記事の執筆者:理事長 吉田直樹