プロローグ
先日、フランスでセルゲル法を取り入れた低侵襲の腰痛治療に従事している第一人者のコールマン医師とWEBカンファレンスを行いました。
<カンファレンスの様子>
※左がコールマン医師です。右が私です。
患者さんの訴えやMRI画像から問題点を抽出し、どこにどのような治療をすれば解決に向かうのか議論をしました。
全ての患者さん、全ての変性した椎間板にセルゲル法が有効なわけではなく、時にはセルゲル法が腰痛を増悪させてしまうこともあります。どういう患者さんにはセルゲル法が良くないのか、今回は特徴的な画像所見の1つについて議論を交わしました。
カンファレンスを終えて
カンファレンスは予定の1時間を大幅にオーバーし、2時間みっちり議論を行いました。日本は夕方、フランスは朝でしたが、最後はコールマン医師の空腹が限界を迎え終了となりました。
腰痛治療に関して、いくら専門家であっても何が正解か絶対に確実なことはありません。時には頭を悩ませるような深い霧の世界に迷い込むこともあり、いったん迷い込むと、なかなかそこから抜け出せないことがあります。それは腰痛の発生機序や病態が現在に於いてもまだ解明されていないことがあるためです。だからこそ、このような機会を通して日々研鑽を重ねております。
私達は今回フランスの医師とカンファレンスを行いましたが、世界の医師と定期的にカンファレンスを行い、複数の視点から患者さん毎の最適な治療法について話し合うことで、多くの患者さんの腰痛の改善につながるのでは、と考えております。
この記事の執筆者:院長 簑輪忠明