患者様
50代 女性
患者様の症状について
- 5年前より鈍い腰痛があり、今年(2022年5月頃)から症状が増悪。
- 前屈みになったとき、左を下にして寝たときに症状が増悪する。
- 10段階で痛みを表すと(1が最小・10が最大)、腰・おしり・下肢が5で、しびれの具合は4。
- 歩行は問題ないが、中腰姿勢や重量物を持ち上げるような動作は非常に困難。その他、寝返りや立ち上がり、洗顔さえも困難を感じている。
画像及び所見について
- L5/S1に椎間板ヘルニアを認めます。椎間板が脊髄の方に飛び出しているのがよくわかります。
- L4/5、L5/S1の椎間板は他の椎間板に比べて黒色が濃くなっており、椎間板の変性と考えられます。
無料画像相談ではあくまでも問診票とMRI画像のみの所見であり、実際には診察することで、症状に対する最適解を見つけ出します。
治療法について
L5/S1は典型的な椎間板ヘルニアであり、セルゲル法の良い適応です。 またL4/5に関しては椎間板変性を来しており、今後椎間板ヘルニアなどの疾患を引き起こす可能性が高いです。セルゲル法はそういった疾患の予防にも効果的と考えます。患者さんとよく話し合って、治療に関して決めていきます
ひとこと
もはや当たり前になっていますが、今の時代は医師が治療を決める時代ではありません。治療方針の最終決定は患者さんご本人(時にはそのご家族も)に委ねられています。こんな時代でもやはり患者さんには「先生の言う通りにします!」とか「まな板の上の鯉になります!」とか言われることがよくありますね。
ただ、いくらそのように言われようとも、患者さんにはその人その人に合った治療がありますので、よく話し合って一緒に治療を決めていきたいと考えています。
当院の治療法について
今回ご案内したセルゲル法の補足情報です。
セルゲル法の費用:1,320,000円/1箇所(税込み)~1,760,000円/5箇所(税込み)
セルゲル法のリスク・副作用:治療後に一過性の痛みが発生する可能性があります。神経損傷は治療の特性上、可能性がゼロではないですが、自験例でも論文でも損傷に関する報告はありません。局所麻酔薬によるアレルギー反応出現の可能性が極めてわずかですが存在します。治療後1~2週間は症状が一時的に悪化する可能性があります。理由として、インプラントによる減圧効果により、周囲の組織をけん引する為と考えられています。その他、椎間板がすり潰れてほとんどなくなってしまっている様な場合は治療ができない可能性があります。受診時に医師と相談しながら状態に適した治療方法の選択をご相談して頂きます。
更に詳しい情報については下記リンク先のページをご参照ください。
この記事の執筆者:院長 簑輪忠明