治療症例紹介・コラム

Colum 痛みとしびれの本当の原因とは?痛みとしびれを深く知ることが真の腰痛治療に繋がります|ILC国際腰痛クリニック (東京院)コラム

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1.そもそも「痛み」とはどのようなもの?役割は?

痛みは不快だが、命を守る大切な機能!

痛みは医学的には疼痛(とうつう)と言いますが、みなさんはどのような時に痛みを感じますでしょうか?おそらく下記のような経験によって痛みを感じたことがあると思います。

・傷ができて痛い、何かに強くぶつけて痛い

・胃が痛い、頭痛がする

・スポーツしすぎて筋肉痛になった

・火傷を負ってしまいヒリヒリして痛い

・首や肩が凝って痛い、理由は分からないが腰や足が痛い

ではここで質問です。

痛みは不快なものですが、もしも人に痛みがなかったら幸せでしょうか?

いえ、幸せではないどころか命の危険があります。

人は痛みがあることによって、身体に何らかの異常や異変が生じていることに気づきます。

もしも痛みがなければ、例えば「車が近づいてきてる危ない」といった危険を事前に察知し避けることができず、怪我や病気を繰り返してしまいます。

痛みは人を守るためにある大切な機能であることをまず知って頂ければと思います。

ただし不快な痛みが皆様お悩みの腰痛のように、不必要に継続するものもありますので、その解決方法を解説してゆきたいと思います。

痛みの種類について

大きく分けると痛みは2つの種類に分けることができます

1.身体を危険から守る痛み(侵害受容性疼痛)

何か外部からの刺激があり、それに反応して起きる痛みです。危険から身を守るための痛みで、切り傷・打撲・骨折・頭痛・胃痛・火傷などが当てはまります。

詳しくは後述してますが腰痛の疾患では、椎間板ヘルニアや椎間関節症などで良くみられる痛みです

2.神経の痛み(神経障害性疼痛)

簡単にいいますと、外部からの刺激がないのに発生している痛みです。痛みを伝える神経のどこかに異常や障害が起きていると発生する痛みで、具体的には糖尿病や帯状疱疹で神経が損傷して発生したりします。

腰痛の疾患・症状では、脊柱管狭窄症やすべり症や坐骨神経痛などで良くみられる痛みです

2.腰に関わる様々な疾患の痛み・しびれ。その本当の原因とは?

最初に少し話はそれますが、

当院で採用している先進治療である「セルゲル法」は椎間板を修復する治療です。

そしてセルゲル法が対応している疾患・症状は、

と、かなり幅広く対応しています。

腰痛の各病気に詳しい方は「椎間板を修復することだけでは治りそうもない病気もあると思うのですが」と思われるかもしれません。

ここで質問です。みなさまが悩まれているのは椎間板ヘルニアなどの病気ですか?それとも日々感じている腰や足の痛み・しびれですか?

答えは後者の痛み・しびれだと思います。

そして大事なのは、上記で上げた病気・症状の痛み・しびれの根本的な原因は椎間板にあるということです

なぜか日本のほとんどの病院やクリニック・学会などでは、ヘルニアであれば、ヘルニアを取ってしまえ・小さくしてしまえ、脊柱管狭窄症では神経を圧迫している骨を削ってしまえ・靭帯を削ってしまえ、といった目に見える異常なものだけを積極的になくそうとしていますが、それが痛みやしびれの本当の原因となっているか、についてはあまり考えられていないように感じます。

もちろんそのような手術や治療に効果があることに疑いはないのですが、痛みやしびれの根本的な原因となっている椎間板についての問題は解決していないため、長期的には再発のリスクは高いというのが真実だと思います。

事実一般的な外科手術の再発率は数十%と、かなり高いことが過去実績から多数報告されています。

3.腰痛に関連する本当の痛み・しびれについて

では、腰痛において、本当はどこが痛み・しびれの原因となっているのでしょうか?

腰痛では大きく分けると下記4つの痛み・しびれがあります。

1.椎間板由来の痛み

2.椎間関節の炎症による痛み

3.腰の筋膜・筋肉の炎症による痛み

4.神経が圧迫されることによるしびれ

1の椎間板由来の痛みとは、主に老化により損傷した椎間板の成分が、ヘルニアの状態のように椎間板の外に漏れることによって免疫反応が起き、炎症が起きて発生する痛みです。この痛みが腰痛においてかなり大きな割合を示していると考えれています。

椎間板由来の痛みの図
椎間関節の炎症による痛みの図

2の椎間関節の痛みは、椎間関節に炎症が起きることで発生しています。炎症は、椎間板の損傷によって背骨のバランスが不安定になることで椎間関節に継続的に負担がかかることで発生します。椎間関節は痛みを感じる末梢神経が集中している場所のため、特に痛みを感じやすいことも特徴的です。

3の腰の筋膜・筋肉の炎症も、椎間関節と同じく椎間板の老化による損傷によって背骨のバランスが崩れた状態を筋肉によって無理に支えるために負荷がかかり炎症が発生します。

腰の筋膜および筋肉の炎症による痛みの図

4.神経が圧迫されることによるしびれ、これに関しては椎間板が変形し圧迫する椎間板ヘルニア以外にもいくつか要因があります。

腰と足のしびれの原因に関する図

・椎間板が変形し神経を圧迫する(椎間板ヘルニアのことです)

・椎間板が変形することで不安定になった背骨を支えるために、骨が変形し、変形した骨が神経を圧迫する

・椎間板が変形することで不安定になった背骨を支えるために、黄色靭帯が肥厚し、神経を圧迫する

・椎間板が変形することで不安定になった背骨を支えるために、椎間関節が肥厚し、神経を圧迫する

このように、全ての腰の痛み・しびれの根源に「椎間板の老化=変形=損傷」が関係していることがお分かり頂けたかと思います。

※厳密には、心因性いわゆる精神的な原因による腰の痛みやしびれもあると言われておりますが、治療としては当院の専門外となりますので、ここでは説明を割愛致します。

4.腰に関わる様々な疾患の痛みやしびれを減らす本当に有効な方法とは?

ここまで記載しました通り、

老化によって変形・損傷している椎間板を修復することが最も有効であると言えます。

そして、その治療法として当院が長年探し続け、研究し学習・研修することによって取り入れたものが

「セルゲル法」となります。

セルゲル法についてより詳細に知りたいという方は、下記のコラムか、セルゲル法のページをご覧頂ければと思います。

■セルゲル法のコラムへ

■公式HPのセルゲル法のページへ


この記事の執筆者:院長 簑輪忠明