治療症例紹介・コラム

Colum 椎間板ヘルニアに苦しんだプロアスリートたち~vol.2~ サニブラウン選手

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腰痛は誰でも経験することのある症状です。その原因は、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症など、様々です。

アスリートたちも脊椎疾患に悩まされることがあります。

今回は椎間板ヘルニアに苦しんだアスリートを例にして、腰部のヘルニアに関して解説します。

椎間板ヘルニアに苦しんだ野球のサニブラウン選手

2024年パリオリンピックの陸上男子100mの準決勝で9秒96の日本歴代2位の記録をしたサニブラウン・アブデル・ハキーム選手。小学校の頃から陸上競技をしており、2015年に史上最年少で男子200mの準決勝に進出しました。日本陸上競技選手権大会、世界陸上競技選手権大会、東京オリンピックなども出場しています。

2021年に開催された東京オリンピックも期待されていましたが、予選敗退となってしまいました。2022年には、2021年シーズンは椎間板ヘルニアによる腰痛に苦しんでいたとサニブラウン選手が発表しました。

ヘルニアだとわかった後は、トレーニングを変えたり、走る時のフォームを矯正したりして、ヘルニアを抱えながらも様々な大会に出場して、今年のパリオリンピックで日本歴代2位の記録を残すことができました。

短距離走と椎間板ヘルニアの関係

腰部の椎間板ヘルニアは、腰の椎間板に負担がかかり続けて、椎間板が変性していき起こるものです。走る競技では股関節を屈曲することが多く、腰の椎間板の負担が大きいです。

走る競技でも、椎間板変性が最も多く発生するのが短距離選手の場合だとわかっています。また、競技年数が長さや腸腰筋のタイトネスも椎間板変性に関連しているとされています。*1

*1 参照元:平沼憲治「スポーツ選手における腰部器質的変化、腰痛および遺伝子多型の関連性」研究成果報告書、2015年。

椎間板ヘルニアとなった後も、椎間板変性が進んでいきます。そうなると、椎間板内の水分がなくなっていき、椎間板が薄くなり潰れた状態になります。それに伴い、脊柱管狭窄症、すべり症などの脊椎疾患が発生してしまします。

予防対策が大事

若い頃からの生活習慣などは腰痛につながります。若い頃から腰痛予防対策をしていくと効果的です。

生活習慣を見直したり、運動やストレッチをしたり、ストレス解消をしたりすることで、腰痛に負けない体づくりが大切です。

スポーツでも、トレーニング等の仕方で腰へ負担を軽減でき、スポーツを続けることができます。サニブラウン選手の例はそれを裏付けています。

当院の治療

腰痛が発生した場合は、放置せず、専門医の診断を受けることが大事です。早期発見と適切な治療により悪化を防ぐこともでき、完治することも可能です。

当院は、損傷した椎間板を修復する治療、セルゲル法を行っております。

当院のセルゲル法では、椎間板のひび割れ部分を埋める薬剤を注射し、それがゲル状になってひび割れを補綴するため、根本的な治療を行うことができます。椎間板のボリュームが減少することがなく、治療後に薬剤がゲル状のインプラントとして椎間板に残りますので、椎間板が温存されることが特徴です。

腰痛でお悩みの方、椎間板ヘルニアと診断されたことのある方は、是非一度当院での診察を受けることをご検討ください。

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