治療症例紹介・コラム

Colum 【椎間板を守る動き】

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朝に靴下を履くより夜に靴下を脱ぐ方が楽だった経験や、朝に身長を測った方が数値が高かった経験はありませんか。
椎間板の中にありクッションの役割をしている髄核にはゲル状の物質の他に水分が約88%含まれており、この水分が朝から晩にかけて減少していくために起きる現象です。
その減少のうちの54%は、起床後30分以内におきます。また就寝時に水分は戻っていきます。

髄核内の水分が減少すると椎体と椎体の間に隙間ができ、周りを支えている靭帯にかかるストレスが少なくなります。
写真の髄核が水風船と思って想像してみてください。
朝はパンパンに水が入った風船が線維輪や周りの靭帯を広げている状態です。
この状態のまま脊柱を曲げてしまうと、前に負荷がかかり風船内の水は後ろに移動します。その結果後ろ側がパンパンになり、逃げれない水分は後ろの線維輪から漏れ出したりします。(
椎間板ヘルニア)
特に早朝に脊椎を曲げる運動は体への負担が大きくなり、夜と比べて椎間板にかかるストレスは300%増加し靭帯へかかるストレスも80%増加します。

椎間板を守るには
【 早朝30分以内の脊椎の運動を控え、反るのではなく「まっすぐ伸び」をすること】
をおすすめします。

腰痛や下肢のしびれなどの症状が思い当たる方は、後回しにせずに、ぜひ一度検査をおすすめします。

ILC国際腰痛クリニック東京

この記事の執筆者:院長 簑輪忠明