治療症例紹介・コラム

Colum 診察のちょっとした疑問~身体機能~

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腰が痛くなって整形外科を受診した際に、足を上げたり腰を曲げたりした経験がある人が多数だと思います。

痛いのに腰を曲げなきゃいけないのか・・・、足を上げると辛いな・・・など感じたことがある人が大勢いるはずです。

今回は、診察において体の動きを見ることによって何が分かるのかを説明していきたいと思います。

前屈

前屈とは、腰を前に曲げておへそ見る動きです。

前屈した際に痛みが増すことを[前屈障害型腰痛]といいます。

主な好発年齢は、仕事盛りの方たちです。

長時間の座位や、中腰姿勢での仕事、重い荷物持つことが多い方になります。

原因としては、椎間板・脊椎の変性や背筋の疲労によるものです。

病名としては、椎間板ヘルニア、筋・筋膜性腰痛などがあります。

後屈

後屈とは、上半身を後ろに反らし天井を見る動きです。

後屈した際に痛みを増すことを[後屈障害型腰痛]といいます。

主な好発年齢は高齢者の方です。

原因としては、加齢などにより椎間板の変性や脊柱管狭窄などによるものです。

病名としては、脊柱管狭窄症、すべり症、分離症などがあります。

ラセーグテスト

仰向けで寝た状態から伸展した状態の足を持ち上げる検査

基本的に70度以下で痛みが出たときに陽性になる。

坐骨神経痛・椎間板ヘルニアで陽性になる確率が高い。

基本的には一側性である。(片足のみ)

圧痛

皮膚を指などで圧を加えたときに感じる痛み。

腰の場合ですと主にうつ伏せの時に背中を押されるイメージになります。

痛い場所を圧痛点と呼びます。

圧痛点の直下の皮膚や筋肉などに炎症などが起きていることになります。

腰の症状だと、椎間板ヘルニア・椎間関節炎などが考えられます。

画像所見や上記の身体的な診察などを経て鑑別診断を行っていきます。

みなさまのちょっとした疑問が解決できていれば幸いです。

この記事の執筆者:ILCスタッフ