椎間板ヘルニアの痛みを和らげる食事法とは?炎症対策と栄養素
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椎間板ヘルニアは年齢と関係なく起こる病気です。
椎間板ヘルニアとなったら、痛みやしびれなどの症状が発生して、進行すればするほど日常生活に支障が出てしまいます。
今回は、椎間板ヘルニアの痛みを和らげる食事について解説します。
椎間板ヘルニアとは
椎体と椎体の間には椎間板が存在しています。椎間板は中央にゼラチン状の髄核があり、髄核を取り囲むようにコラーゲンを豊富に含んだ線維輪があります。
線維輪に亀裂が生じ、髄核が外に飛び出した状態は、椎間板ヘルニアといいます。

腰部椎間板ヘルニアの主な症状は、腰痛に加えて、お尻や足の痛み・しびれです。痛みやしびれは下半身のどこにでも出る可能性がありますが、特にお尻から太ももの裏側の痛み、坐骨神経痛は、腰のヘルニアの代表的な症状です。
椎間板ヘルニアと食事の関係
食事だけでは椎間板ヘルニアを治すことはできませんが、症状の軽減や脊椎全体の健康を促進するには役立ちます。

椎間板の健康維持に効果的な食品
・コラーゲン
コラーゲンはタンパク質の一種であり、椎間板や骨などの構成成分の一つです。鶏肉、魚、豚足などのゼラチン質の多い食品に含まれています。
・カルシウムとビタミンD
カルシウムとビタミンDは骨の健康に不可欠な栄養素です。乳製品、葉物野菜、きのこ類、鮭やマグロ、イワシなどの魚類などに多く含まれています。
・抗酸化物質
ビタミンCやビタミンE、β-カロテン、ポリフェノールなどの抗酸化物質も必要な栄養素です。緑黄色野菜や果物、緑茶などに多く含まれる抗酸化物質は、活性酸素を減らす働きがあり、健康維持に役立ちます。
・抗炎症食品
炎症は痛みを悪化させる可能性があるため、抗炎症作用のある食品を取り入れることも重要です。ベリーやチェリー、ブロッコリーなどの野菜、脂肪の多い魚(サケ、サバなど)、アーモンド、クルミなどのナッツ類、亜麻仁・チアシードなどの種子は抗炎症作用のあるものですので、日々の食事に含めると良いです。
避けるべき食品
糖質の多い食品や脂質の多い食品は椎間板への負担を増大させ、ヘルニアの痛みを悪化させる可能性があります。
糖質の多い食品(砂糖、白米など)は、血糖値を急上昇させて、インスリンの過剰分泌を招き、炎症が促進される可能性があります。玄米や全粒粉パンなど、精製度の低い食品を取り入れるようにおすすめです。
脂質の多い食品(揚げ物や脂身の多い肉など)は、飽和脂肪酸を多く含み、炎症を促進する可能性があります。魚に多く含まれる不飽和脂肪酸は逆に、炎症を抑える効果が期待できますので、積極的に魚を食事に取り入れると良いです。
アルコール、カフェイン、香辛料などの刺激物も炎症を悪化させる可能性がありますので、とり過ぎないようにしましょう。
食事の注意点
食事はバランスの良いものを心掛けましょう。主食・主菜・副菜をそろえて、栄養不足や過剰摂取にならないように注意しましょう。
早食いは内臓に負担がかかりますので、よく噛むようにしましょう。よく噛むことで満腹中枢を刺激し、噛む回数を意識すると早食いも抑えられます。目安としては1口20回以上噛むと良いです。
また、水分補給も忘れずにしましょう。水分を十分に補給することで、椎間板は弾力性を保ちますので、水分をこまめにとるようにしましょう。
当院の治療
毎日の食事を改善することで症状緩和や再発予防につながりますが、椎間板ヘルニアが発症している場合は根本的な治療も必要です。
当院は、椎間板ヘルニアに対して、損傷した椎間板を修復する治療・セルゲル法を行っております。
当院のセルゲル法では、椎間板のひび割れ部分を埋める薬剤を注射し、それがゲル状になってひび割れを補綴するため、根本的な治療を行うことができます。椎間板のボリュームが減少することがなく、治療後に薬剤がゲル状のインプラントとして椎間板に残りますので、椎間板が温存されることが特徴です。
当院では無料画像診断を実施していますので、腰椎のMRI画像をお持ちの方・別の病院でMRIを撮影された方はお気軽にご相談ください。
椎間板ヘルニアと診断されたことのある方、腰痛でお悩みのある方は、一度当院での診察を受けることをご検討ください。