患者様のケース
患者様
80代 女性
これまでの患者様の経過について
2023年4月 以前から腰痛と足先のしびれがあったが、悪化し始めてきた。
別の疾患により入院し、近医の整形外科を受診していない。
治療前の症状について
・治療前の痛みレベル
腰 | 下肢 | しびれ | おしり | |
---|---|---|---|---|
痛みの度合い | 9 | 8 | 10 | 3 |
まったく痛みが無い場合を0、考えられる最大の痛みを10と評価しています。
主な痛みの部分-腰、足先
前屈:痛み悪化
後屈:腰が痛む
ラセーグ:陰性
圧痛:L3,4,5の棘突起付近
・日常動作
腰を曲げるときや長く立っていると痛みが強くなる。
歩行能力は100~500m程度なら可能。
画像及び所見について
- L3/4、5/s-脊柱管狭窄症
- L2/3、3/4、4/5、5/s-椎間板変性
- L4-急性腰椎圧迫骨折
以上の事が画像上認められます。
・L2/3、4/5-椎間板変性をきたしている為、予防的に
・L3/4,5/s-脊柱管狭窄症を認め、主症状の原因の可能性が高い
診察・画像所見等から上記のように治療をご提案しました。
※L4が急性期の圧迫骨折の為、初診から3か月経過後に再度診察をし、治療の運びとなりました。
治療について
患者様と相談の元、L2/3、3/4、4/5、5/sにセルゲル法を施行
治療は河野医師が行いました。
椎間板にDisco Gel注入後の画像になります。
治療は25分程度で終了
回復室で休憩後、歩いて帰院されました。
当院の治療法について
今回ご案内したセルゲル法の補足情報です。
セルゲル法の費用:1,320,000円/1箇所(税込み)~1,760,000円/5箇所(税込み)
※この患者様のケースの費用:セルゲル4箇所=1,650,000円(税込み)
セルゲル法のリスク・副作用:治療後に一過性の痛みが発生する可能性があります。神経損傷は治療の特性上、可能性がゼロではないですが、自験例でも論文でも損傷に関する報告はありません。局所麻酔薬によるアレルギー反応出現の可能性が極めてわずかですが存在します。治療後1~2週間は症状が一時的に悪化する可能性があります。理由として、インプラントによる減圧効果により、周囲の組織をけん引する為と考えられています。その他、椎間板がすり潰れてほとんどなくなってしまっている様な場合は治療ができない可能性があります。受診時に医師と相談しながら状態に適した治療方法の選択をご相談して頂きます。
更に詳しい情報については下記リンク先のページをご参照ください。
この記事の執筆者:理事長 吉田直樹