治療症例紹介・コラム

Colum 【当院紹介コラム⑤】セルゲル法の治療方法について

今回は当院のセルゲル法の治療についてお話していきます。

前回記事はこちら→治療効果を高めるリハビリ

ILC国際腰痛クリニックとは

2022年9月1日に開院した腰痛の根本原因治療に特化したクリニック。東京都港区。JR品川駅から徒歩7分。

セルゲル法は、治療と予防の両側面を持ち合わせる!

最初でお話しましたが、セルゲル法は老化した椎間板を修復する治療法になります。
もう少し詳しく話すと、椎間板の真ん中にある髄核の漏れを修復しています。
椎間板にひび割れが伴ってくると、髄核が外に漏れ出てきます。
その漏れ出た部分が神経等を圧迫して症状を引き起こしています。

ん~、髄核が漏れ出る・・・③で話した椎間板ヘルニアみたいな事ですかね?

そうです!

この赤枠の部分こそ、髄核が漏れ出て症状を引き起こしています。
この椎間板に薬剤投与をして飛び出ているところを引っ込ませて症状を低減させます。

セルゲル法の治療流れ

治療の流れは、背中から細い針を椎間板の中に挿入します。
下の動画は、椎間板の中に針を挿入しているところになります。

治療する椎間板すべてに針を入れたら、DiscoGelを注入していきます。

徐々に椎間板の中に白い線が見えてくると思います。これがDiscoGelになります。
最後には椎間板全体にDiscoGelが染みわたっているのが分かると思います。

こうやって治療しているんですね!
でもなんで薬剤を入れたらなんで飛び出ているところが引っ込むんですか?

薬剤の効果により脱水状態を椎間板の中で起こします。
脱水状態によって飛び出ていた部分を正常な位置に引き戻すイメージになります。

なるほど。
入れた薬剤は椎間板の中でどうなるんですか?

椎間板の中に入った薬剤は、時間が経つとインプラント化されます。
水分と触れることで変性した椎間板を支えるものとなります。

つまり、症状を出している部分を引っ込ませて、椎間板を補強してくれるということですか?

そういうことになります!
悪くなっている椎間板にセルゲル法をすることで予防的な効果を発揮することもあります。
ただ、セルゲル法は基本的には効果が出るまで時間が掛かるため即時的な効果は見込めないことがデメリットとなります。

※個人差によって数週間程度で効果が出る場合もあります。

なるほど、効果が出るまで時間が掛かるのがデメリットってことですね。
他にも何かデメリットはあるんでしょうか。

基本的には、時間が掛かるのが最大のデメリットなのですが、椎間板の治療の為強い骨の変性を治すことが出来ないところが弱みになりますね。
側彎症やすべり症などの変形してしまった骨を治したり並びを元に戻したりする事は出来ないので、治療をすることによって姿勢が良くなったりはなりません。

そうなんですね、あくまでも椎間板に対しての治療ということで変性してしまった骨を治すことは出来ないんですね。

残念ながらそういうことになってしまいます・・・
即時的な効果や、椎体の並びを治したい場合は、外科的な手術をすることをお勧めしています。
次回では、外科的な手術とセルゲル法の比較をしていきたいと思います。

次回:外科的な手術との比較