椎間板ヘルニアの予防には筋トレが有効?腰に優しい運動メニュー
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腰椎椎間板ヘルニアになると、腰の痛みをはじめ様々な症状が出ており、日常生活に支障をきたすこともあります。
ヘルニアを予防する対策はいろいろある中、筋トレが効果的な方法の一つです。
今回は椎間板ヘルニアの予防に有効なトレーニングについてご紹介します。
椎間板ヘルニアとは
椎間板は、中にある髄核と、それを取り囲むような線維輪という組織により形成されています。
遺伝的要因、加齢、日常生活での負担などにより、線維輪に亀裂が生じ、髄核が外に飛び出して、椎間板が損傷してしまいます。このような状態は、椎間板ヘルニアといいます。腰部の椎間板にヘルニアが生じた場合は、腰部椎間板ヘルニアとなります。

椎間板ヘルニアに有効なトレーニング方法
腰回りを鍛えるトレーニングを行えていけば、腰椎を生理的な前傾姿勢に保つ(腰を反らしすぎない)ことができ、また腰回りや足の筋肉を柔軟にすることが可能になり、腰椎椎間板ヘルニアの悪化防止・再発防止が期待できます。
両ひざを抱えるストレッチ
このストレッチを行うことで、腰を反りすぎない姿勢になり、また、背骨を支える筋肉や臀部の筋肉の伸びを良くすることができます。
- 仰向けになり、両手で両ひざを抱える
- 息を吐きながら10秒間、抱えたひざを胸に近づける
ひざを胸に近づける際には、なるべくお尻を床から離すようにしましょう。

太もものストレッチ
このストレッチを行うことで、腰回りの動きを良くし、腰を反る癖を直し、太もも裏やふくらはぎの筋肉の伸びを良くします。
- 仰向けになり、両ひざを立て、軽く開く
- 両手でハンドタオルを持ち、右足の裏に通す
- 仰向けのまま、タオルを通した足を、天井の方へ伸ばす
- 息を吐きながら、10秒間、姿勢を保持する
- 左も同様に行う

太もも裏のストレッチ
このストレッチを行うことで、太もも裏の筋肉を伸ばし、腰椎に負担がかかりすぎることを防ぎます。
- 立った状態からしゃがんで、両手で両足首を握る
- 胸と太ももの前をつけた状態のまま、両ひざを伸ばす
- 息を吐きながら、10秒間、姿勢を保持する
胸と太ももは離れないよう意識しましょう。ひざを伸ばしきるのが難しい場合は少し曲げた状態でも大丈夫です。

股関節のストレッチ
このストレッチは、腰椎を伸ばし、お腹・太もも前の筋肉も伸ばすに効果的です。
- うつ伏せになり、両ひじをついて上体を起こす
- 息を吐きながら、両ひざを曲げて上に向け、10秒間姿勢を保持する
首を後ろに傾けると、腰が反りすぎるようになりますので、首を後ろに傾けず床に目を向けましょう。

腰をひねるストレッチ
このストレッチは、腰回りの動きを改善し、腰を反る癖を直します。また、背骨を支える筋肉や下肢の筋肉などの伸びも良くします。
- 仰向けになり、軽く足を開く
- お尻は床につけたままで、右足を左側に倒す
- 息を吐きながら、10秒間、姿勢を保持する
- 左足も同様に倒してその姿勢を10秒間保持する

トレーニングを行う際の注意事項
全てのストレッチは、痛みが出ない範囲で行いましょう。
最初は1~2回やることから始めて、徐々に回数を増やしていくと良いです。
トレーニングを長期的に続けていくことが大事ですので、無理のない範囲で行うようにしてください。
避けるべき運動
椎間板ヘルニアの予防のためには、腰に負担をかけるような運動を避けた方が良いです。
ジャンプやランニングは、衝撃が腰に直接伝わるため、椎間板への負荷が大きくなります。
ゴルフやテニスなど腰を激しくひねるようなスポーツ、またラグビーなどのコンタクトスポーツは、腰部に負担が大きく、椎間板に捻じれや圧迫を与えてしまい、椎間板ヘルニアになりやすいとされています。十分に気をつけましょう。
当院の治療
トレーニングは椎間板ヘルニアの予防に有効的ですが、既に椎間板ヘルニアと診断されている場合は原因である椎間板の損傷を治療する必要です。
当院は、損傷した椎間板を修復する治療、セルゲル法を行っております。
当院のセルゲル法では、椎間板のひび割れ部分を埋める薬剤を注射し、それがゲル状になってひび割れを補綴するため、根本的な治療を行うことができます。椎間板のボリュームが減少することがなく、治療後に薬剤がゲル状のインプラントとして椎間板に残りますので、椎間板が温存されることが特徴です。
腰痛でお悩みの方、椎間板ヘルニアと診断された方は、是非一度当院での診察を受けることをご検討ください。