椎間板ヘルニアの予防法:日常生活で気をつけるポイント
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椎間板ヘルニアは脊椎疾患で最も多いです。
今回は椎間板ヘルニアの予防方法に関して解説します。
椎間板ヘルニアとは
椎間板は、中にある髄核と、それを取り囲むような線維輪という組織により形成されています。
遺伝的要因、加齢、日常生活での負担などにより、線維輪に亀裂が生じ、髄核が外に飛び出して、椎間板が損傷してしまいます。このような状態は、椎間板ヘルニアといいます。腰部の椎間板にヘルニアが生じた場合は、腰部椎間板ヘルニアとなります。
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椎間板ヘルニアになりやすい方の特徴
椎間板ヘルニアになりやすい方の身体的な大きな特徴として、股関節を曲げる角度が少ないことが挙げられます。
身体を前に倒す動きの際は、股関節と腰が曲がります。腰痛がない場合は、股関節の方が大きく動きますが、腰痛がある場合は腰椎も大きく動かす傾向があるとわかっています。腰椎をたくさん動かすと、その分、椎間板へのストレスが大きくなり、このストレスが椎間板ヘルニアを引き起こす原因の一つとなります。
椎間板ヘルニアにならないために気をつけないといけないこと
上記のことから、椎間板ヘルニアにならないように日常生活では以下のことに気を付けなければいけません。
・股関節の柔軟性を高める
・お尻に周りの筋肉の柔軟性を高める
・骨盤をしっかりと倒して前かがみ動作を行う
・長時間の座位姿勢をとらない
おすすめの運動
椎間板ヘルニアを予防するためには、運動も効果的です。
股関節の柔軟性を高める運動①
1.スタートポジション:背中が丸くなったり、反ったりしないように四つ這い姿勢
2.姿勢を保ったまま、ゆっくりとお尻を後ろへ引く
この時に骨盤が動いたり、腰が丸くなったりならないように気を付けてください
3.背中が丸くなったり、骨盤が動いたりする手前でお尻を引くのを止めて、スタートポジションに戻る
この一連の動きをゆっくりと行いましょう。
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股関節の柔軟性を高める運動②
1.スタートポジション:両膝を曲げて、足を肩幅くらいに広げて座る(真ん中の写真)
2.ゆっくりと膝を倒して股関節を動かす
3.膝を倒すときにお尻が浮いたり、腰がねじれたりしない範囲で行うように気を付けてください
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立ちあがり方
腰に負担が少ない立ちあがり方は、しっかりと骨盤と股関節を動かした立ち方です。
1.お腹と太ももの間で棒を挟むようなイメージで体を前に倒す
2.体を前に倒していくと、足の裏に体重がかかる感覚を感じたらお尻を浮かせる
※お尻を浮かせるときに腰が反らないように気を付けてください
3.お尻を浮かせたら、膝と股関節を使って足を伸ばす
※この時に膝と股関節が同時に伸びるように意識をしてください
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当院の治療
椎間板ヘルニアと診断されたら、放置せず、専門医の診断を受けることが大事です。早期発見と適切な治療により悪化を防ぐこともでき、完治することも可能です。
当院は、損傷した椎間板を修復する治療、セルゲル法を行っております。
当院のセルゲル法では、椎間板のひび割れ部分を埋める薬剤を注射し、それがゲル状になってひび割れを補綴するため、根本的な治療を行うことができます。椎間板のボリュームが減少することがなく、治療後に薬剤がゲル状のインプラントとして椎間板に残りますので、椎間板が温存されることが特徴です。
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椎間板ヘルニアと診断された方は、是非一度当院での診察を受けることをご検討ください。