治療症例紹介・コラム

Colum 病院での診断に不安を感じたら。脊柱管狭窄症のセカンドオピニオンについて

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脊柱管狭窄症は頚椎ないし腰椎に発症することが多い疾患です。圧迫された椎間板がひび割れることで中心成分が飛び出し、その飛び出した部分(椎間板ヘルニア)が脊柱管を狭くすることで起こります。その特徴は、歩行が困難で、歩くと途中で休憩しなければ歩けないなど日常生活に支障をきたす症状が多いことです。

このような脊柱管狭窄症の最も多く勧められている治療方法は、脊椎手術です。飛び出した椎間板ヘルニアを切除したり、不安定化している脊椎を固定したりすることで、症状を緩和させますが、術後はヘルニアの再発となる可能性もあり、完治が難しい病気といわれています。

脊柱管狭窄症と診断され、外科的手術が必要だと言われたら、不安を感じる方も少なくないです。

不安を感じたら、セカンドオピニオンを受けることをお勧めします。

セカンドオピニオンとは

セカンドオピニオンとは「第二の意見」という意味です。ある病気に対して、多くの医師から意見を聞いて、患者が納得するベストな治療法を組み立てていくのです。

しかし、現状としては、セカンドオピニオンを受けることにためらいを感じる人も少なくありません。「主治医を信用していないかのようだ」「主治医に申し訳ない」「主治医に裏切りだ」という気持ちで、他の医師の意見を聞かなかったり、または見てくれている医師に黙って他の医療機関を受診する人もいます。

とはいえ、近年はセカンドオピニオンが大切なものだという認識が医師の間で広がってきています。医師からセカンドオピニオンを薦められている場合もあります。

脊柱管狭窄症のセカンドオピニオンの重要性

前述したように、脊柱管狭窄症に対しては最も多く勧められているのが外科的手術です。ただし、外科的手術をしたくない方も少なくありません。

脊椎手術をしたくないという方は、セカンドオピニオンを受けた方が良いでしょう。

ただ、セカンドオピニオンは必ずしも外科手術を避けるためだけに行われるものではありません。セカンドオピニオンを受けることで、治療法の選択肢を広げたり、症状の改善に向けたアドバイスを得たりすることができます。

また、セカンドオピニオンを受けることで、病気に関する知識が深まり、自身の健康に対する意識が高まることも期待できます。自分自身が治療に参加することで、治療効果の向上にもつながるのです。

セカンドオピニオンを受ける方法としては、まずは主治医に相談してみることがおすすめです。主治医は、自身の専門分野についての知識や経験が豊富なだけでなく、他の医師との連携もとれているため、セカンドオピニオンを受けるための情報提供をしてくれることがあります。

また、インターネット上には、専門医のデータベースがあり、患者自身が専門医を探すことができます。ただし、自己判断での治療や医療行為は危険が伴うため、必ず専門医のアドバイスを受けるようにしましょう。

海外ではセカンドオピニオンが一般的であり、アメリカ・イスラエル・ドイツでは腰痛で手術を勧められた患者を対象によく行われています。その理由は、腰痛の原因が不特定で診断にばらつきがあること、手術の適応を確認すること、効果がはっきりしない脊椎固定術などの手術方法にリスクのあることなどが挙げられています。※1

※1 参照元:Giovanni E. Ferreira, Joshua Zadro, Chang Liu, Ian A. Harris, and Chris G. Maher. Second opinions for spinal surgery: a scoping review. BMC Health Serv Res. 2022; 22: 358.

セカンドオピニオンを受けることで、不必要な脊椎手術を避けることができることも、海外の研究で明らかになっています。※2

※2 参照元:Lenza M, Buchbinder R, Staples MP, et al. Second opinion for degenerative spinal conditions: an option or a necessity? A prospective observational study. BMC Musculoskelet Disord. 2017; 18 (1): 354.

当院の無料画像相談サービス

当院では、無料画像相談を行っております。

既に撮影されたMRI・レントゲン画像と問診票を当院まで送付していただくだけで、医師が遠隔にて診断して、患者様の腰痛に合った治療法をご提案いたします。

脊柱管狭窄症と診断されてお悩みのある方は、一度当院の画像相談を受けることをご検討ください。

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