治療症例紹介・コラム

Colum 【海外研修レポート】イタリア PODD編 |ILC国際腰痛クリニック(東京)コラム

8月某日、イタリア ボローニャのBellaria病院へPODDやその他のオゾン治療の研修に伺いました。教えてくださったのはチリッロ先生。日本から押しかけた僕達に非常に親切に教えてくださいました。

今回の研修のメインであるPODDは4件ありました。

PODDはオゾンを椎間板の中に注入する治療です。椎間板内にオゾンを注入することで疼痛の原因になっている炎症を鎮め、また脱水状態を作り、とび出た椎間板を引っ込めます。

またPODDにはオマケがあり、針を椎間板から引き抜く際に椎間板の周りにもオゾンを注入し、腰痛を和らげます。

針の角度やX線透視装置の向き、患者さんの姿勢など細かいところまでレクチャーしつつ、実際の処置自体は非常にスピーディで、患者さんの負担もかなり少ないように感じました。

昼食は院内の食堂にお邪魔しましたが、雰囲気は日本の病院の職員食堂と変わらないものの、やはりメニューはイタリア。ニョッキ(ジャガイモと小麦粉でできたお団子)が美味しかったのが印象的です。写真からは美味しさが伝わらないのが残念ですね。

一度お昼休憩を挟んだ後にはオゾンを筋肉注射する処置が8件ほどありました。非常に簡便で当院でもすぐに真似できそうな処置でした。

オゾンの最大の利点として感じたのは、これまでのイタリアでの治療において一度も合併症を生じていないという点です。例えば手術の合併症で一番に思いつく「感染」に関してですが、オゾンはコロナ対策の消毒にも使われる気体です。感染が起きる心配をしなくて済む(もちろん十分に対策はしますが…)のがオゾンの良いところだと思います。

オゾンが皆様のお役に立てることを切に祈っております。

この記事の執筆者:院長 簑輪忠明