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Colum 若い人にも増えている?10代20代の椎間板ヘルニアの特徴

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椎間板ヘルニアは年齢と関係なく起こる病気です。好発年齢は20~40歳ですが、早ければ10代の若い人もヘルニアとなります。

ここは、若年層の椎間板ヘルニアの特徴に関してご紹介します。

若年層の椎間板ヘルニアの原因

椎間板ヘルニアの原因は、加齢、スポーツや日常生活の負担、体質などがあります。

加齢による椎間板の損傷

早ければ16歳ぐらいの頃から椎間板が損傷し始めます。線維輪に亀裂が生じると、中の髄核が急激に脱出して、椎間板ヘルニアが生じます。

髄核がゆっくりと脱出すると、ヘルニアは目立ちませんが、髄核の量が減少し、椎間板機能の低下を引き起こします。

スポーツ

10代20代の人の椎間板ヘルニアの原因で多いのは、運動やスポーツです。積極的に運動を行うと、腰に負担がかかり、椎間板が損傷し始めて、椎間板ヘルニアとなります。

肥満や運動不足

肥満や運動不足で、椎間板ヘルニアが起こる場合もあります。特に小児の椎間板ヘルニアの場合は、運動不足にともなう肥満や、腰を支える筋肉の発達が追い付いていないことによる筋力不足が原因で起こる傾向があります。

体質

体質的に、椎間板にひびが入りやすい人がいます。10代で椎間板ヘルニアを起こす場合は、体質的な要因が考えられます。

若年層の椎間板ヘルニアの症状

腰部の椎間板ヘルニアとなったら、年齢と関係なく、最初は腰痛を実感し、悪化すると足への放散痛やしびれを感じます。

若年層の椎間板ヘルニアの特徴は、時間経過とともに症状が良く改善することです。多くの場合は、椎間板ヘルニアが硬膜外腔に脱出して、一定期間後、周囲に肉芽が形成され、貪食細胞が肉芽から遊走してヘルニア部分を貪食して消失させます。この貪食反応で症状がよく改善します。

若年層の椎間板ヘルニアの治療

若い人の椎間板ヘルニアは多くの場合、手術が不要とされています。

症状の程度により、安静も必要ですが、過度な安静は筋力低下をもたらし更なる腰痛となってしまいますので、要注意です。

腰痛が増強する姿勢や動作に気をつけながら、積極的に日常生活の動作をするのが大事です。体質的な要因がある場合は、日ごろから腰に負担がかからないような姿勢を理解することも重要です。

自分に合ったリハビリ運動も椎間板ヘルニアの症状改善に役立ちます。施設によっては指導や提供される技術が違ったりしますが、自宅でも継続していける方法を習得して日常的に行えることがおすすめです。

当院の治療

当院は、損傷した椎間板を修復する治療、セルゲル法を行っております。

当院のセルゲル法では、椎間板のひび割れ部分を埋める薬剤を注射し、それがゲル状になってひび割れを補綴するため、根本的な治療を行うことができます。椎間板のボリュームが減少することがなく、治療後に薬剤がゲル状のインプラントとして椎間板に残りますので、椎間板が温存されることが特徴です。

10代の方にはセルゲル法が適応外となりますが、当院は「腰痛特化型リハビリ」も実施しており、様々な腰痛、幅広い年齢層の腰痛に対応できます。

腰痛でお悩みの方、椎間板ヘルニアと診断された方は、是非一度当院での診察を受けることをご検討ください。

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