重い物を持ったりした時に突然腰が痛くなり、動けなくなってしまうぎっくり腰。
急激に腰痛が発生したら、夜も眠らなかったり、眠ったとしても寝かえりをうった瞬間に痛みで目覚めてしまうことも少なくありません。
今回は、ぎっくり腰に襲われた際の、腰に負担のない寝方について解説します。
ぎっくり腰の症状と原因
ぎっくり腰の主な症状は腰周辺の痛みです。急に重い物を持ち上げた時、腰をねじる動作をした時、無理に前かがみの姿勢になったり背中を反らしたりした時などに発生することが多いです。
ぎっくり腰の原因は、椎間板損傷、椎間関節の障害、筋肉の損傷があります。
ぎっくり腰になった時の寝方
ぎっくり腰になってしまったら、寝方に気を付ける必要があります。
仰向けでの寝方
仰向けで寝る時のポイントは、足を高い位置に置いて腰への負担を軽減することです。
足を伸ばしたままに寝ると、骨盤が引っ張られて腰に負担がかかってしまい、痛みが長引いてしまいます。
膝の下に丸めたタオルや毛布などを敷いて、膝を90度に曲げて寝るのがおすすめします。
横向きでの寝方
横向きで寝る時も、足を曲げるのがポイントです。両膝にクッションを挟むことで、腰と脚が水平になり、骨盤が安定して痛みが緩和されます。また少しだけ体を丸めると、より楽に寝ることもできます。
横向きで寝ても痛みがひどい時は、抱き枕を使うのも一つの方法です。自然な姿勢で抱けるサイズの抱き枕を用意すると良いです。
寝具選びも大事
ぎっくり腰でも楽に寝られるためには、寝具選びにも気を付ける必要があります。柔らかいマットレスなどを使うのはおすすめしません。柔らかい寝具だと、特に低反発のマットレスは、腰が沈み込むため、起き上がる時や寝返りする時に、腰に負担がかかってしまいますので、ぎっくり腰の方は固めのマットレスや布団に変えることをおすすめです。
ぎっくり腰になった時のNGな寝方
ぎっくり腰の時は、自分にとって楽な姿勢で寝る方が多いですが、実はNGな寝方があります。
ここではぎっくり腰の際のNGな寝方について紹介します。
腰の下にクッションなどを挟む
まずは、腰の下にタオルやクッションなどを挟んで寝るのが良くないです。腰の下にクッション等を挟むと、体の歪みを招いてしまい、腰痛が悪化する恐れがあります。
もし習慣的に腰の下に挟んでいる方がいれば、特に要注意です。また、腰のクッションが厚すぎると背中が曲がって反り腰になってしまいます。逆に、クッションが薄すぎると、体の重みが腰に集中してしまい、腰に負担が増えてしまう可能性があります。
うつ伏せで寝る
うつ伏せも腰に負担が大きい寝方の一つです。
長時間うつ伏せで寝ていると腰の緊張が強くなるため、腰痛を悪化させる可能性があります。また、起床時に腰で起き上がることになりますので、痛みを増加させてしまいます。
うつ伏せで寝るのが楽と感じる人は、腰椎の柔軟性が低下傾向にあります。この場合は、改善する必要がありますので、腰痛専門家に相談するのをおすすめします。
寝返りを打たない
「寝返りをすると腰が痛いから」と、体を固定させて寝るのもNGです。
寝返りをすることで体の緊張が緩和します。また、体重がかかる向きが変えられるため、片方に負担が偏ることもありません。
寝返りが打ちやすい寝具を使うことが大切です。柔らかすぎる寝具は寝返りしづらく、避けた方が良いです。
痛い方を下にする
腰が痛む方向を下にして寝ると、血流が悪化して、回復が遅くなってしまう可能性があります。また、腰が過緊張になりますので、痛みがひどくなる場合もあります。横向きに寝る時は、痛い方を上にして寝るのがおすすめです。
コルセットをつけたままにする
腰が痛いからとコルセットをつけたままに寝るのはNGです。
コルセットは腰を長時間締め付けるため、血流が悪化して痛みが改善せず悪化することもあります。ぎっくり腰の場合は、寝る時にはコルセットを外して体を解放しましょう。
ぎっくり腰が継続したり、繰り返されたりすると、根本的な治療も大事
当院は椎間板由来のぎっくり腰に対して治療を行っています。
椎間板のクッション成分である髄核が少しずつ外に漏れていき、椎間板がだんだんと潰れていってしまいます。椎間板が潰れてしまうと様々な病気の原因となってしまいます。
当院のセルゲル法では、椎間板のひび割れ部分を埋める薬剤を注射し、それがゲル状になってひび割れを補綴するため、根本的な治療を行うことができます。椎間板のボリュームが減少することがなく、治療後に薬剤がゲル状のインプラントとして椎間板に残りますので、椎間板が温存されることが特徴です。
また、当院は「腰痛特化型リハビリ」も実施しており、椎間関節が原因のぎっくり腰や筋膜・筋肉が原因のぎっくり腰にも対処できます。
腰痛、ぎっくり腰でお悩みのある方は、是非一度当院での診察を受けることをご検討ください。