当院では脊柱管狭窄症に対して先進的な治療・フローレンス法を行っております。
今回は脊柱管狭窄症の治療後のリハビリを紹介します。
フローレンス法とは
フローレンス法は、脊柱管狭窄症に対して行える、リスクの少ない低侵襲治療です。局所麻酔と鎮静下で経皮的にスペーサーを挿入して、狭くなった脊柱管を広げます。
スペーサーを入れることで脊柱の回旋や屈曲を維持しながら、椎体の安定化を図り、脊柱管を広げて、椎間板の突出を抑えて黄色靭帯肥厚を軽減できます。狭くなっていた脊柱管が広がることにより、痛み・しびれなどの症状が解消されます。
脊柱管狭窄症治療後のリハビリ
当院の治療後はリハビリがおすすめです。ここで紹介するような運動を習慣的に行えることで、腰痛などの症状を軽減でき、全体的な治療の有効率を高めます。
治療翌日から行ってよい運動
〇体幹を安定させる運動(その一)
立っている時や歩いている時に腰を安定させることができていないと、椎間板や周辺の組織にストレスを与え、症状が出やすくなります。この運動は、動作をしている時に腰を安定させるために行います。
1.両膝を立てて、上向きで寝る
2.お腹を凹ませて、お尻の穴を軽く締めながら、背中を床に引っ付けてください
3.背中が床から離れないように、ゆっくりと腕をバンザイする
※戻す時も背中が床から離れないように気を付けてください
〇体幹を安定させる運動(その二)
1.両膝を立てて、上向きで寝る
2.両膝の間でボールやタオルを挟んでください
3.お腹を凹ませて、お尻の穴を軽く締め、内ももに力を入れてボールを押さえつけてください
4.この状態で、ゆっくりと腕を上に突き出してでください
※腕を突き出すときは、頭で床を押したり、背中が床から離れたりしないように気を付けてください
治療1ヶ月後から行える運動
〇背骨を動かす運動
背骨を動かすためには、様々な筋肉が絶妙なバランスで働きます。腰痛などの痛みが生じると、これらの筋肉の動かし方を忘れてしまい、誤った筋肉の使い方をするので姿勢が悪くなったり、誤った体の動かし方になったりします。この運動をすることで背骨をコントロールする筋肉を働かし、動かし方の再学習をすることができます。
1.スタート位置は四つ這い姿勢(真ん中の画像)。
※肘が突っ張り過ぎないように気を付けてください
2.手で床を押さないように気を付け、おへそを天井に近づけるイメージで背中をゆっくりと丸めてください
3.軽くおへそを凹ませ、腰が反らないように気を付けながら、おへそを床に近づけるようなイメージで反らしてください。
※この時は顔を正面に向けるようにして動かすとより効果的です
4.これらの動きをゆっくり繰り返し行ってください
〇背骨を安定させる運動&股関節の可動性を高めるための運動
腰痛などの痛みがあると、体幹の筋力低下が生じます。体幹の筋肉は身体を支えたり、動かしたりするのに非常に重要となるので、トレーニングにより筋力を戻すことが必要となります。
体幹の筋肉は様々なシチュエーションで働きます。この運動では骨盤や体幹を安定させた状態で股関節を動かすことで、効果的な体幹トレーニングになります。
1.背中が丸くなったり、反ったりしないように四つ這い姿勢となる
2.姿勢を保ったままゆっくりとお尻を後ろへ引いてください
この時に骨盤が動いたり、腰が丸くなったりならないように気を付けてください
3.背中が丸くなったり、骨盤が動いたりする手前でお尻を引くのを止めて、スタートポジションに戻る
※この一連の動きをゆっくりと行ってください
〇背骨(胸椎)の可動性を高める運動
胸椎と呼ばれる部分の背骨の動きが悪くなると、身体が丸くなり、背中の筋肉や椎間板に負担が加わり腰痛の要因となると言われています。この部分をしっかり動かすことができると、腰への負担を軽減させることができます。
1.股関節と膝関節を90度に曲げて、横向きで寝る
2.上になっている方の手を肩に当ててください
3.ゆっくりと上半身を後ろにひねって、背骨の関節を動かしてください
4.ひねったり、戻したりをゆっくり繰り返し行ってください
脊柱管狭窄症と診断されて、腰痛などでお悩みのある方は、是非一度当院での診察を受けることをご検討ください。